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Huawei P30 Pro のカメラ感想 (香港、深セン)

こんにちは、uzullaです。

先日香港と中国深センにいってきまして、その時の旅スマホHuawei P30 Proでした。

カメラで話題のこのスマホですが、良いところも悪いところもあり、そのあたりを感想を書きたいと思います。

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スマホとして(簡単に)

スマホとしては非常に普通のスマホだなという感想なのですが、正しくは、iPhoneっぽいスマホだな、という感想です。

もちろんAndroidなんですが、Huaweiのカスタマイズによりホーム画面がかなりiPhoneによせてあり、違和感なく使い始めることができました。いいのか悪いのかはわからんですが。 Huaweiの便利(?)機能は全然つかってないのでよくわからない、というか邪魔感はある。(謎のAIカメラショッピング機能とか…)

バックボタンは相変わらず便利なのですが、アプリスイッチはiPhoneのスワイプのほうがよいですね、まあこれもAnrdoidの次のバージョンではiPhone同様になると噂では聞いていますが。

顔認証は(センサーが単純なので)安全性に少々不安があるそうですが、認識自体は案外高速です。 指紋も画面の下にセンサーのあるやつで、こちらも私がつかっているかぎり反応も速い印象で、不満はありません。

特筆すべきはバッテリーの持ちでしょうか、私の過去のチョイス(Galaxy S7 edgeとか)が悪いのか、Androidはまったく電池がもたないものだとおもってましたが、普通にiPhone Xか、それ以上に持ちます。(私の感覚としては)やっとつかえるくらいのバッテリーの持ちになったんだなあ…となりました。充電も十分に早くて嬉しい。

画面のラウンドは本当に気に食わないんですが、まあGalaxyS7 edgeよりましかな…、これ誰得なんですかね。 あと、筐体はでかいので、私にはリングが必須です。

まあ普通に使える大きめのスマホという感じ。iPhoneになれていると特別な高級感を感じるわけでもないですが、無難に、へんな引っ掛かりもなく使えるのできっとこれがハイエンドなのでしょう。

さて、ここからはカメラだけの話です

良い点

  • たしかに暗所はすごく強い、夜景モードつかうと時代が変わる。
  • 27mmモードのマクロは結構便利、iPhoneより寄れる
  • ズームズームと言われるが、実際には3つの単焦点で、これらの「間」はデジタルである。光学ズームは存在しない
    • 16mm f2.2
    • 27mm f1.6
    • 135mm f3.4

とにかくこのカメラ…ではない、スマホはは単焦点カメラが3つのったスマホだとおもうとよいのではないかと思います。

135mmは唯一無二

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135mmは普段の生活や屋内ではちょっと長くて使いづらいですね、iPhoneで多用するx2くらい。普通に50〜70mmくらいもあるとよかったのではないか…?と思ったりします。 1〜2mくらいまでしか寄れないので、モノやご飯を歪みなく撮る用途には使いづらいです、おしい。

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しかし、出てくる絵としては135mmは強いですね、スマホで撮れない絵が取れる。 135くらいだと相手の視線をきにしないでぐっと引き寄せられるわけですが、スマホではかなわなかったところです。旅先だと建物や路地、エアポートおじさん業が捗ります。

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単焦点だし、豊富な計算資源でいい感じにされるので、条件が良ければ高級コンデジを凌ぐ絵がでてきて気持ちいい

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ペリスコープ型で f3.4はなんぼのもんじゃと思っていましたが、すごくがんばってるとおもいます。

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ペリスコープって昔からコンデジに多くあって、どれも画質はいまいちだったんですが、これはかなり良いという感想です。多分ズームじゃなくて単焦点だからでしょうね。様々な補正がきいて、暗い所でも結構つかえるのもの気に入りました。

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ただ、間にガラスが入る(たとえは車窓から外)シーンなどでフォーカスがやたら迷うことなどがありました、もちろん暗いとフォーカスがあたらない。うーん、まあ望遠ですからね、そんなもんでしょうが。

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あ、ツイッターとかで話題の135mm以上のデジタルズームですか?まあ使わないですね。(いやまあ、すごいんですけどね!)

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キワモノの16mm

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16mmはなかなかの広角です。しかたないが歪みがやばい、本当に盛大に歪む。人に向ければ怪物になるし電柱はまっすぐたたない(結構直線にはなるが)。まあ人の顔をあまり四隅に持っていかないようにすれば良いですよね、皆さんならできる。

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それよりも、人には引けない時(物理的に)があるわけで、そんな特に本当に便利。

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もちろん本当に面白い写真もとれます。

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実際かなりがんばってできているように思う、16mmに切り替えると周辺減光があきらかに見られ、それをソフトで補正している様子がみえたりします。

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まあ結構よい、これとHDRを組み合わせるとそれっぽい絵になる。 iPhoneならむりやりパノラマでごまかすようなことをしなくてすむのも最高。当然乾杯撮影にも最適。

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暗所に強い27mm f1.6

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これが標準のx1に相当するカメラです。画角はiPhoneとほぼ同じです。

先に紹介した2つとくらべれば、出てくる画像にすごいところはないのですが、暗所での性能はなかなかのものです、とにかくブレない。

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夜に歩きながら撮影とかめちゃくちゃなことも結構できます。

スマホのカメラって外で撮影するより暗所で撮影する機会が多いとおもうんですが(俺だけ?)これは十分に期待に答えています。

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ただ、色がちょっとおかしいですね、ファームアップでちょっと改善されたのですが、赤い。RYYBという低照度に効果的であるという謎のカラーフィルターの都合かもしれませんが。逆に135は青いので難しい…。

一応インカメ

インカメもよくできてます。もう一声広いと便利だなと思いますが、暗い室内でも全然問題ないですね。

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単焦点が3つはいっているということ

描写がよい!みたいなことはみればわかるのでよいとして、弊害も書いておきます。

やはりそれぞれの焦点距離の間がデジタルズームになるところでしょうか。135mmのちょい下が特にしんどい、85mmとかいれられなかったのか。(まあ入れられないよね)

詳しくない人だと、27mmか80mmか、最大ズームの1350mmみたいなめちゃくちゃな使い方をしそうですが、それだと真価発揮しづらそうだなとか思いました。

そんで、3つのカメラは素子こそおなじ(らしい)ものの、フィルターとかはどうやら別っぽくて、それぞれのカメラで相当に色味が変わります。 特に低照度がひどくて、黄色い画面がいきなり青くなったりしてなんぞとなります。これが本当に曲者で、「スマホカメラとしての完成度」の低さを感じます。なにも考えないで使うのにはマイナスです。

まあ、カメラオタク的には能動的に切り替えるでしょうから問題はありませんが。 後処理して色くらいかえればよいし、「こういうフィルターだ」とおもえば…(?)

話かわって、「カメラ特有の絵」ってやっぱり重要で、パッととって「あんまりみない(iPhoneとかではとれない)絵になった!」ってのは嬉しさがありますよね、

P30 proはそれが撮りやすいです、すこし工夫するだけで、何をとってもハッとする写真になります。

ただ、行き過ぎるとなにを撮ってもP30で撮った絵になっちゃうし、つかっていて実際そういう感じがあります。P20発売後に夜景が大量製造されてたけど、ああなります。(P30でも夜景はもちろん最高です)

それでも工夫すれば全然違うものがとれるし、カメラ好きはそういうのをやっていく必要があるので、楽しみだとおもうようにしています。

ところでiPhoneはあんまりそういう感じがなくてすごいなって思いますね、もう完全に我々が「飼いならされている」のでしょうが、偉大なるスタンダードという感じがします。

特筆すべき夜景モード

P20のころからこれは夜景番長で、とにかく様々な夜景が撮影されるのをみてきましたが、P30ももちろんそうです。

f:id:uzulla:20190428220058j:plain 夜景とかいてはありますが、別に夜景で使う必要はあんまりなくて、手持ちができるHDRといってよいですね。

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これ、画像合成でつくってると思うんですが、被写体がうごいててもわりとお化けができないんですよね…?どうなってるんだ…。

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そして様々な欠点

残念ながら、欠点は大量にあります。重箱だといわれそうなものも多いですが、私が実際困っていることだけ書いてみます。

まず最初の問題は、カメラを即時起動する方法がいまいち統一されていないことでしょう、スナップ撮影し辛いです。 ロック中ならVol Dn連打でどうこうとかあるんですが、ロックしてないこともあるので…。 どこかのハードウェアキーで、どのような状態でもカメラ起動とかできなかったものか。カメラスマホなんだよねこれ??もうちょっとこう…。 (そのためにジェスチャアプリを昔つかっていたのだけれど(All-in-one-gesture)ストアから消えていて悲しみ)

次に、ズームがめちゃくちゃ使いづらいUIなのが残念です。説明がむずかしいんですが、ズームの操作は3つあるのですが、どれもこれも微妙。

ピンチイン・アウトだと27〜70mm位しかゆったりえらべない。ズームをするにはかなりがんばってピンチインする必要がある。

ピンチイン・ピンチアウトでなく、画面の左右端あたりを上下にスライドする方法もあるのだけれど、今度は100mm以下が敏感すぎる。(ここでもう一点ひどいのが、画面端をタップしてフォーカスしたあとEVを変えようとして上下スライドするとズームに誤爆する。絵作りしたあと、最後にEV変更しようとしてズーム変更されるとかなりしんどい)

あとはiPhone同様に拡大率をタップして選ぶ方法、これはまあ無難だし一番つかう、しかし片手ではかなり操作し辛い(筐体がでかいので)。

あとは「オレは135mmがつかいたいんだ!!」って時にも、暗いとか近すぎるとかでアプリが27を選択する場合があります、これが本当に邪魔ですね、レンズ選択をさせてくれ。 iPhoneだとそういうアプリがあるけど、さすがに各機種でバラバラなAndroidではそういうのなさそう。

視差が結構激しいのも良いとはいえない。1〜2mくらいのワーキングディスタンスで135に切り替わると見失いがち、まあこれはなれてきましたが、ズーム時にジャンプ感が出るのはやはりよくない…。

シーン選択がAIまかせなのもしんどい。内部的にはいろいろあるらしいモード選択が自由にできず、AIにまかせっきりしかないので、突然ポートレイトになったり、突然フードになったり、マクロにならなかったりする。なんなんだ、手動でえらばせてくれ!!

そして残念ながら結構絵づくりがきびしい、いやすごい良い写真なんだけど…。うーん…となることがある。 褒めておいてなにいってんのって思われるかもしれないが、まずは色がおかしい、赤い、転びまくる。話題のRYYBセンサの都合?かもしれないが(RYYBは27mmだけらしいが…?)。WBを設定できるProモードをつかえばいいかとおもったけど、これまたUIが微妙。

そしてJpegはエッジがたちまくる、塗り絵になる、コントラストが強すぎて逆光の顔がみえなくなる。うーん、これはスマホでみるかぎりはキレイなんだが…。 写真は製図ではないのだから、もうちょっとパラメタで選べなかったものか。いやまあこれもこのカメラの味だとおもえば許せるが。 (建物など、人工物はとてもいい感じで出てくる。人を撮ると微妙…。) こういうのはいまは亡き(あるわい)SigmaのDPをおもいだしますね。

はっきりいってカメラとしてピーキーすぎて、これを「最高!」というのはスペック番長と言わざるをえない。 色鮮やかにインスタ映える飯や、人をとるカメラとしては微妙。

最後に、個人的に最悪なのはシャッターのレリーズタイムラグがバラバラなことだ。iPhoneは比較的狙った時にシャッターがおちるので、あれになれているとこいつは余裕で撮ったはずのものがとれてなかったりする。

昔つかっていたAndroidスマホでもこういうのはあったので、Androidの持病かなとおもっている。

まあなんだろね、iPhoneCanonなら、こっちはSIGMAみたいな…(異論しかなさそう)。

いろいろ書いてしまったが、カメラオタクはこういうよくわからない縛りプレイが好きなはずであるのでつかっていくとよい。

余談

個人的なポイントはVol down連打でスナップがとれること。これはなんの予備動作もなく撮影できるので、全く狙えない。色がめちゃめちゃ転んだり、へんなところにフォーカスがあたったり、正直ひどいが面白い写真がとれることがある。

やはりこれが「ロック中」しかうごかないのが不便、どうせならいつでもうごいてくれればいいのにね?あとシャッターラグがほんとひどいのもやはりどうにかなってくれ

総評

いろいろ悪いところを書いたが、ついに旅にコンデジを持っていくか悩まなくて済むようになった。

135mmあればエアポートおじさん業もはかどるし、趣有るストリートを圧縮して撮影することも可能だし、ちょっと近づいて撮るのに遠慮ある道端も取りやすい。

そして16mmならほぼあらゆるものが普通に全部入りきる。これまた旅行先の建造物や、狭いところでの集合写真取るのに最高

大体の問題はソフトウェアで解決できるので、解決してほしい(…まあそうやって解決したカメラを私は知らないがw)。

ただ、繰り返しになるのだがiPhoneのほうがカメラとしては優れている。シャッターラグや使いやすい焦点距離、色のまともさなどはまだまだまだiPhoneだと思う。

P30 Proはカメラをねらって買うより、135mmや16mmの薄型コンデジを買える!とおもって買ったほうが良いのではないか。

ああ、このカメラが搭載されたiPhoneが発売されることを祈ってやまない。

あと、Oppo のRenoにも期待しています。

こちらからは以上です。

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