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スマートグラス元年は2029年? 『スマートグラスの動向と考察2025』を読んで

現在YAPC::Fukuoka 2025参加中のuzullaです、こんにちは。ただ、このエントリはYAPC関係ない。

さて、本題。『スマートグラスの動向と考察2025』をこたうち さんさんさんから献本いただきました。

techbookfest.org

※ 本エントリの内容や感想は、あくまで私個人のものですので、書籍と食い違ってる箇所もあるかもしれません

TL;DR

  • Xreal で外出先PC作業、Pebble で通知を見る、メガネ常用のガジェット好きである私の感想です。
  • 「日常の“万人ウェアラブル”としてのメガネ」は、正直まだだいぶ先だろうな…とあらためておもってしまいました、が。
  • ここまで色々な技術がでてきているなら、バイクや車のヘルメットやドライバーズグラス、自宅専用メガネみたいな「用途・場所が限定されたウェアラブル」は、もっと出てきていい気がしました。
  • スマホ+スマートウォッチという“汎用ウェアラブル”の牙城を超えるには、「メガネがファッションアイテムであること」と「個人個人の度入りレンズ」がネックだなーとおもっています(最新Xrealを買い替えてないのもそれが原因…)
  • そういう感想をもっている私にとって、『スマートグラスの動向と考察2025』は、データから「現実的にはどうなのか?」を見せてくれる、“ベンチマーク本”として大迫力でした。
  • あと、業界勢力もあんまりくわしくなかったのでよかった。

僕の今のウェアラブル構成

まず前提として、私はガジェットが好きで、Xrealのスマートグラスを所有しています。スマホは当然ですが、スマートウォッチもつけています。

EU旅行中、車内で仕事をしている私

  • 外出先では Xreal をPCに接続して、外部から見られずに安全に作業できる“モニタ”として使用
  • 軽い通知は FitBit、Pebble などのウェアラブルバイスで受け取る

って感じです。 (Pebble、復活してすごい。この間ついに届いて元気にうごいてます!)

なので、スマートグラスの話題には興味がある一方、

  • 「スマートグラスは度入りレンズが必要な時点で、ハードル高いよなあ」
  • 「メガネって、完全に“顔の一部”だから、似合うかどうかが致命的なんだよなあ」
  • 「そもそも、光学系が『合う』かが、数日つかわないとわからんのよな」

っておもってますね、レイバンとか似合うかな…っておもってしまうし、Xrealもインサートレンズの度が完全にあってない気がして、24hつけてたいとは思わないですね(まあ、有線なのも問題だが)。


「日常のウェアラブル」としてのメガネは、やっぱり難易度が高そう

本を読んで、そして自分の生活を振り返ってみて、いちばん強く思ったのはこれです。

「日常の、万人ウェアラブルとしてメガネが主役になるのは、まだ先だな」

理由はいくつかあります。

1. メガネは「ファッションアイテム」であり「顔の一部」だから

  • これは書籍では深くとりあげられているわけではないですが、やっぱりバッテリーとかSoC、光学系を入れないといけないから大きめになるだろうなという。
  • フレームのバリエーションが少なすぎる。セルフレームは似合う人と似合わない人が極端に分かれるし、当然好みもバラバラ
  • メガネ屋には大量のメガネがならんでますが、実際似合うのは1本あるかないかですよね。

スマホやスマートウォッチと違って、「とりあえずこれ1モデル出しておけば、みんなそれなりに使えるよね」という世界観にならない。っつうか、Zoffとかいくと「売れ筋!」ってやつが自分に似合ったことがないし、被るのは結構キツい。“万人にそこそこ似合う一台”が作りづらいよねえ…。(まー、ゴツいフレームの似合う人なら、クリアできてる気もしますが)

2. 個別の度入りレンズが必須

私は乱視+近視なんで、インサートレンズが必要です。Xrealとか日本でもつくれますけど、どこのメガネ屋でも作れるわけでもない(?)のがつらい。スマホや時計ではこの問題はない。

デザイン同様ですが、自分専用にレンズを作る前提のデバイスを「大衆製品」としてどう回すのか?という問題を、本気で解かなければいけないが、いまのところイマイチだなっておもってます。頭の大きさとか瞳孔間距離とかもあるしね。

3. スマホ+スマートウォッチという“汎用ウェアラブル”が強すぎる

そもそも、私が今そうですが、 スマホ+スマートウォッチ(+イヤフォン) で十分っちゃ十分。

「今が買い時か?」って悩む程度にはライフチェンジングしなさそうだしな〜。(Xrealは外で仕事するのに良い、のぞきこめないので)

その現状でメガネを置き換えるには「そこまでしてでも欲しい理由」が必要ですが、前述のファッション&レンズ問題を抱えたままだと、「まあ、スマホと時計が無難か…」になりそう。


「異物であることが許される」場面で、ウェアラブルが増えていいと思うのだが…?

一方で、バイクヘルメットや、自宅専用レベルのウェアラブルガジェットは、もっと出るべきなのにまだ少ない。とは思ってます。

なぜかというと、これらの場面では、

  • 「見た目がゴツい」「奇抜」は、むしろ“ギアっぽさ”として許容されやすい
  • まわりから(あんまりw)変な目で見られない

    • バイク、車 → 安全、ナビ、運転支援
    • 自宅 → 不格好でも別に構わないし、電源も豊富。通知・ゲーム・作業用のギアとしてもっとこっても良い

とおもってます。

あと、単なるLEDだけとかでもいいよね、視界の端にランプがついてて、Notificationがあるだけでもいいんだけど。

茶店の Xreal と、乗り物のHUD

Xrealをかけて飛行機や電車や喫茶店で仕事をすることもあるんですが、これが限界だなーとおもってます。

Xreal を喫茶店で使っていると、どうしても「なんか変な人いるな…」感は出てしまうけど、ギリギリまあ…自分としては許せるなといいう(主観だ)。でも、Apple Vision みたいなガチHMDを街中でかけてたら、(ガジェット好きな人でもなければ)やべえやつって見えるとおもいます、俺は無理。

これは技術の問題じゃないです。今の技術だとあのサイズが必要だが、みたいなかんじ。まあ技術の問題でも重いから持ち歩きたくないのはあるがw

ところが、バイクや車のヘルメットにHUDで速度やナビが出るのは(安全とかそういうのは一旦よそにして)多分かっこいいし、全然許せる気がします。XRも工事現場でつかうしね。

ああいうウェアはゴツくてもOK、っていうか目立っても「まあそういう装備だよね」になり、「異物感がむしろ歓迎すらされそう」

読んでいると、各社がいろんなフォームファクタを試しているのが見えてきますが、個人的にはここらへんの 「用途・場所が限定されたウェアラブル」がもっと身近になってほしい と感じました。プログラマー向けに全振りするとかね。

(まあ、ヘルメットは実際に存在してるんですが、製品としてリリースされなかったり、機能が絶妙にショボい。例:https://www.shoei.com/products/helmet/fullface/opticson/

あとは入力だよね、表示はいいとしても、「喋って入力」は一人暮らしじゃないと無理なんだよなあ。


『スマートグラスの動向と考察2025』の膨大なデータ量

なんか本の話全然してなかったですが、この本は「スマートグラスの解説+110製品分のデータから現代のスマートグラスのリアルをいい感じに解説してくれた本」ですね。「こういうのがでた」「今度こういうのがでる」みたいなのはいろんな記事でみますけど、大量のデータでリアルに発売されたものや、トレンドとわかるのが良かったですね。

  • どのカテゴリ(ディスプレイグラス、カメラグラス、独立型など)に、どんな製品が集中しているか
  • 重さ・バッテリー・稼働時間の関係が、現実にはどうなっているのか
  • どの国・どのプレイヤーが、どの用途に力を入れているのか

こういうのが、ちゃんとデータとグラフで見れたのがよかったです。その上で

  • 「万人の日常メガネ」はまだ遠そうだな(個人の感想です)
  • 運転支援や自宅利用のウェアラブルがすくないなー
  • スマホ+時計の牙城はすぐには崩れなさそう、でも、挑戦者は多いんだな

という感想になりました。バッテリーサイズとかSoCとか価格とか、色々並べてある情報ってあまりないですからねー。白書か?ってくらいすごいね。

最初は「110製品も調べたのか〜すごいな〜」くらいで流し読みしていたのですが、ニッチなところまでちゃんと集めてある のがすごい。自分が持ってるXrealみたいなディスプレイでしかないもの以外に

  • AndroidみたいなOS内蔵のもの
  • 工場や倉庫など、現場向けのXRとか業務用グラス
  • ライフログ・クリエイター寄りのカメラグラス
  • ほぼ“普通のメガネ”にプラスアルファまできた通知・オーディオグラス
  • すっごく高くてすごいフルスペックだけとゴツいHMD
  • あとは有線だったり無線だったり…

改めて色々あるなーと。


いつか買うその日

自分はウェアラブルについて強い関心・興味があるので、現在がどうなのかというのは単純に「こういう製品もあったんか、しらんかった」というのもありますが、同時に、現在と直近はここらが限界かーという所を知れました。

まあ、いつかは来ると思うんですよ、スマートグラス的なもの。スマホの延長線で考えれば夢だから、でも今日ではない。

なので、『スマートグラスの動向と考察2025』は

  • 「現在の製品を眺めるときの、ベンチマーク集」であり
  • 「この先、何がどこまで現実になるのか?」を考える資料
  • あと、なんかすごい式とかかいてあってなんかすごい。(語彙力)

って本でした。

新しいスマートグラスのニュースを見るたびに、「この本のどの辺のクラスタに入るやつなんだろう?」とか、「平均より重いなあ」とか「平均よりバッテリー持つな」とかおもえそうです。

スマートグラスを即ポチる人には逆にいらないかもしれませんけど、スマートグラスやガジェットをどういう風に比較すると良いのかみたいなのがわかるような気がして、そこが(正しい読み方じゃない気がするが)面白かったですね。

以上、メガネ着用車で、 Xreal と Pebble等も普段からつかっているガジェット好きが『スマートグラスの動向と考察2025』を読んでの感想です。

グラス以外にもウェアラブル、もっと増えてほしいですねー。

こたうち さんさん さん、献本ありがとうございました。