Ankerの2600円くらいのBTイヤホンのレビュー
レビュー記事なんて普段かかないけど、なんかここ数日話題になっている製品なので書いてみた。
これの話しです。
http://www.amazon.co.jp/dp/B016XKWXH8www.amazon.co.jp
オチからいって
- amazonで2000円で買った
- 2000円分にはなる
- ポーチが300円分くらい良い
- 音質は格安BTイヤフォンそのもの、音楽を楽しむ人はやめとこう
- 壊れたら次は別のヤツを買う
お値段以上?
お値段程度。
そもそも、あなたは格安BlueToothイヤフォンが「どの程度期待して良いのか」ご存じだろうか? このジャンル、量販店ではあまり幅をきかせていないがAmazonで検索すれば大体2000〜4000円くらいで大量にでてくる。
格安BTイヤフォンは決して期待するべきものではない。大前提として、音質は1000円のイヤフォンに負ける。iPhoneの標準イヤフォンがHiFi(古いな、いまならハイレゾか)に聞こえるレベル。後はゲームにもつかえない、遅延が酷いからだ。
つまり格安BTイヤフォンを一度もつかったことがない人は絶対に落胆する。 あなたは落胆した上で「まあいいか」と割り切れるタイプだろうか?割り切れないなら高いものを買うか、店頭で試すべきだろう。
音質なんて些末な問題よりも、ヒモをみると不安になるとか、うっかりコネクタを「折った」事があってワイヤレスにすることに強い意義を感じていれば所詮2000円程度なんだから試してから考えれば良いのではないか。
(コネクタを折る、とは以下のような状態を指す)
以上が結論である。たとえば音質に多少でもコダワリがあり「100円ショップのイヤフォン」をつかうことに抵抗がある人はやめておこう、そうではない人で、2000円位をドブ金できるならさっさと買って試してみよう(残念ながらいまは品切れ中だが)。
競合のBTイヤフォンとの比較
当方は最近Bluedio Teana Hシリーズというものをつかっていた。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00SIZ3M4Kwww.amazon.co.jp
しかし、先日旅行でなくしたので、まさにナイスタイミングと発売開始されたAnkerのこれを買った。なので、格安BTイヤフォンの比較ができる。
- フィット感:Boseのイヤフォンをまるパクリしてる分Bluedioに軍配、ただし音漏れは後述
- 見た目:どちらもイイとはいいづらいが、Ankerは特に左右に飛び出る。男性はよいかもだが、女性だと滑稽かも…*1。
- 音質:Bluedioと比較すれば、Ankerがよい。Ankerは人の声が聞き取りやすい。しかしドングリの背比べ感ある
- ポータブル性:コントローラ部分のないAnkerにわずかに軍配か、しかしAnkerの耳に引っかける部分が持ち運び時に回るのが気になる。ポーチという飛び道具をかんがえると圧勝(後述)
- 操作性:断然Bluedio。Ankerはスイッチも、音声ガイダンスも、もの凄く操作しづらい
- 充電などメンテ性:大差なし、どちらも相応に使いやすい
- バッテリーの持ち:どちらも丸一日といったところ、Ankerの方が流石(?)充電速度は速い。バッテリーが減ったらAnkerはいきなり切れる、BDはLow Powerアナウンスがウザい
- 音漏れ:大差ないけどカナル式のAnkerが優れるか?、しかしAnkerもハウジングから結構音漏れする
- 電波の感度:大差無い。どちらも交差点や繁華街にいったり、電子レンジをつけたりして電波が汚れるとプチプチ切れる(そんなものである)
- 遮音性:カナル式のAnkerに軍配、まあノイズキャンセルできるわけでもなし*2、大差無い
- 値段:「セール中だったので」2000円のAnkerが安い。まあでも数百円
良い点
ついてくるポーチが良い。悪い冗談みたいだが本当に良い。丈夫さがわからないが、これ100円ショップとかで売らないかな、200…いや300円くらいなら出すかな。たんなる板バネで閉じるテンションがついている合皮のポーチなのだが…。
外から中への遮音性が多少高いので、外でつかうのには良い。喫茶店のオルゴールBGMが気にくわない時には活用できるだろう。
また、音が悪いといっても高音がダメなだけで、人の声あたりは良く聞こえる。電車の中のPodcastとかには向いているだろう(ただ、音漏れには注意)。
(後、去年末Ankerは「ご愛顧感謝キャンペーン」みたいなのをやった、これが再来するかも…?とAnker信者なら狙えるのではw)
悪い点
Ankerというブランドに妙な期待してはならない。格安BTイヤフォンを知っている自分でさえ、ハードルを上げると落胆も激しい。
長くつけるであろうイヤフォンとして、音質の次に重要な装着感などはBluedioのほうがよいと思う。 Boseのクローン*3と勝負するのが間違いだろうが、Ankerは良いサイズのチップや角度を選ぶまで、耳たぶが痛かった。イヤーチップも専用品なので改造はむずかしそう。
カナル型は好き好きだとおもうが、カナル型特有のタッチノイズなどはやっぱり強いので、歩きながらつかうとボンボンうるさい。
高音がでないイヤフォンでアリガチだが、ボリュームをあげないとモゴモゴした音になりがちで、それにつられて気付かぬウチにボリュームが大きめになりやすく、そうなるとカナル式もあいまって大きな音圧で疲労するので注意が必要と思う。
音質はドンである。ドンシャリからシャリを取った感じ。高音がでないことをのぞけば、悪くは無い。無理矢理高音を鳴らしてるような不自然さより、ただ単に高音がたりないのは素直で良いとも言える…が、まあこれを高音質というのはまあ違うよね。
ただ、なんといっても一番悪いのは操作性である。こういった製品はボタン長押しで音声ガイダンスを元にステータスを判定するが、Ankerのこれは音声でなく、チャイム音なのだ。それが中国語なまりの英語であったとしても「Device Connected」とか「Power off」とかいってくれないと「えっ、今電気きれたの?それともSiriがたちあがったの?」となる。オフまでの長押し時間が妙に長いのも気になる。 また、スイッチも良いとは言えない。つけたままでは押しづらいアンド押しづらい。まあコンパクトの代償だし、オンオフ以外はスマホ側で操作すればよいだけなのだが。
悪い事言わない
こんな2000円のモノを買わないで、高いヤツを買え。
俺みたいな「外ではノイズをかき消す『音』や『声』がなれば良い、あと、座ったらプラグが折れるのはもう勘弁」という人だけが買うべきでは。
すくなくとも音楽を楽しむ人はターゲットではない。
(…と、繰り返し書いているのは、Amazonとかでは「そういうものだとわからずにモノを買って、レビューで文句を言うしかない可哀想な人」が世の中には多いからである。まあうたい文句には「高音質」とか書いてあるし、落胆した人を責めることもできないのだが…)
その上で
BTイヤフォンで2000円かよ、まったく最近は未来だな…めっちゃ安いし最高。
余談:高いBTイヤフォン(ヘッドフォン)はどうなの?
当方それなりに高いSONYのBTのヘッドフォンも持っており、そちらはちゃんと音楽も聴けるものだし、電波も切れづらい。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00FJISZ8Mwww.amazon.co.jp (これの、先代をつかっている)
遅延の問題は回避できないけど、BTという規格が悪いのではなく素直に格安製品は品質が悪いということである。ちゃんとした製品を買おう。
こちらからは以上です。
いかがでしたでしょうか。